旅情たっぷり、鉄道ファン垂涎の体験もご用意!ローカル線の旅
津軽地域では、弘南鉄道と津軽鉄道、ふたつの鉄道会社が運行しています。田んぼやりんご畑、冬景色など津軽ならではの景観をぬうように走る、ノスタルジックな車両。その風景はまるで一枚の絵画のような魅力をたたえます。見ても、乗っても、のどかで豊かな旅情をたっぷり味わえる-。そんな津軽の鉄道を旅のしおりに加えてみませんか。
津軽鉄道 ノスタルジーと人情が走る路線

津軽平野を南北に走る、日本最北端の私鉄です。五所川原市の「津軽五所川原駅」と、中泊町の「津軽中里駅」を結び、路線長は約20.7キロメートル。客車内にだるまストーブを備えた旧型車輌で運行する「ストーブ列車」が全国的にも有名です。夏は客車内に風鈴をつるした「風鈴列車」、秋は鈴虫のかごを車内に置き、可憐な鈴虫の声が聞ける「鈴虫列車」も運行しています。
津軽半島観光アテンダントも乗車しており、沿線の見どころを津軽弁でご案内。人情味あふれる津軽の旅が楽しめます。
運行路線
津軽鉄道沿線の見どころはこちら (6.4MB)
身も心も温まる、ストーブ列車の魅力

津軽鉄道が昭和5年(1930)の開業以来、毎冬に運行しているのが名物「ストーブ列車」。客車には2台のだるま型の石炭ストーブが備え付けられており、昭和時代にタイムスリップしたような空間の中、身も心も温まる乗車体験が味わえます。
車内ではスルメや日本酒などが販売されており、スルメは購入すると車内のストーブで焼き上げてもらえます。立ち上るストーブの暖気とスルメの香り、地元客の津軽弁や旅客たちの談笑が交じりあう和やかな雰囲気に包まれ、車窓に広がるのは厳冬の津軽平野。最北のローカル線ならではの温かみある乗り心地に多幸感があふれます。
津軽地方の冬の風物詩をぜひ堪能してみてください。
※ストーブ列車のご乗車には区間乗車券と別途、ストーブ列車券(1,000円)が必要です。
運転期間 | 12月1日から翌年3月31日。日中3往復 |
---|---|
お問い合わせ先 | 津軽鉄道株式会社本社 |
電話番号 | 0173-34-2148(代表) |
URL | 津軽鉄道株式会社 |
弘南鉄道 津軽の景色に溶け込む列車

弘前市を起点に、「弘前駅」から平川市、田舎館村を通じて黒石市に結ぶ「弘南線」、「中央弘前駅」から大鰐町に続く「大鰐線」の2路線を運行しています。私営の電気鉄道会社としては国内最北。弘南線は田園風景の中を走る「田んぼ鉄道」、大鰐線は津軽地域が一大産地であるりんご園地が沿線に並ぶことから「りんご畑鉄道」との愛称が付けられています。
両線では昔懐かしい、かつて都内を走行していた車両が現役で運行中。のどかで美しい津軽の風景にシルバーの車両が溶け込むように走ります。
※大鰐線は2028年3月末をもって運行休止を予定しています。
運行路線
弘南線(田んぼ鉄道)路線図
大鰐線(りんご畑鉄道)路線図
弘南鉄道ガイドマップ・まち歩きマップ

「弘南鉄道ガイドマップ」は、弘南鉄道弘南線・大鰐線の路線紹介、お得なきっぷの情報、両線を俯瞰したマップとともに沿線の体験できるスポット、各駅からのモデルコースなどを掲載したガイドマップです。沿線の魅力を再発見いただける内容となっていますので、「弘南鉄道ガイドマップ」を活用して、弘南鉄道を利用したお出かけ・まち歩きを楽しんでみませんか?
弘南鉄道ガイドマップ (6.4MB)
弘南鉄道まち歩きマップ (8.6MB)
弘南線:津軽尾上駅・田んぼアート駅・黒石駅
大鰐線:中央弘前駅・石川駅・大鰐駅
お問い合わせ先 | 弘南鉄道活性化支援協議会利用促進部会事務局(弘前市地域交通課) |
---|---|
電話番号 | 0172-35-1124 |
URL | 弘前市 |
「100歳ラッセル車」を動かせる!
弘南鉄道車両基地見学&操作体験

豪雪地域・津軽での鉄道運行に欠かせないのが軌道を除雪するラッセル車です。弘南鉄道が保有するラッセル車は、なんと100年近く前に製造された古参車両!このレトロ車両の見学、さらに操作までできる特別企画が行われています。
普段は一般公開されていない車両基地でラッセル車の操縦席に座り、排雪用装備の開閉、昇降作業を自らの手で行えます!さらに全国でも珍しい、旧型車両用部品の修繕作業も間近で見ることができるのです。北国の鉄道会社で培われてきた修繕技術と伝統の旧型車両に迫る、貴重な機会を心ゆくまで楽しんでみませんか?

ラッセル車「弘南鉄道 キ104」。体験コンテンツでは、車体の左右に付属する大きな排雪用設備「ウイング」の開閉操作や、軌間内を排雪するための車体前方の装備「フランジャー」の昇降操作ができます。

ラッセル車の運転席で車体装備の操作を体験!

車両基地ではタイヤを加熱させて輪心(ホイール部分)にはめ込む「焼き嵌め」など、全国的にも珍しい旧型車両用部品の修繕作業を間近で見ることができます。

迫力満点の「焼き嵌め」実演。鋼製のタイヤを熱し、膨張した間に輪心をはめ込みます。タイヤが常温に戻ると収縮して輪心と一体化します。
電車と泊まれる!? 弘南鉄道コンセプトルーム

弘南鉄道大鰐線で運行されていた「6000系」と呼ばれる車両があります。かつて東京急行電鉄(現:東急電鉄)で運用され、弘南鉄道が譲り受けたのち2006年まで定期運行。製造台数が限られた希少車両であることから、退役してもなお鉄道ファンから根強い人気を得ています。

そんな弘南鉄道6000系車両をテーマにしたコンセプトルーム「鉄子」が、弘前市の宿泊施設「GOOD OLD HOTEL」内にあります。実際の運行時に車内で使用していた座席や荷物棚、看板などの備品、計器やヘッドライトなどの機器類を室内装飾に用いており、弘南鉄道の歴史に浸りつつ往年の車両に乗車しているかのような気分を味わえます。
「GOOD OLD HOTEL」は繁華街の集合ビルをリノベーションした“泊まれるスナック街”として話題の宿泊施設。鉄道ファンはもとより、昭和レトロの雰囲気を満喫したい方、古き良き時代の思い出に浸りたい方にもお勧めの客室です。